自作PC2021
年始に部品を見繕ってPCを組んだ。
2020年に開発環境をMacBook ProからWindowsのデスクトップPCに移行したので、開発に使うならもう少し投資することにしようということで、新しいPCを組むことにした。主にプログラミング、ゲーム、動画編集に使うことになる。
利用した各部品について、取り付け順に紹介しておく。
ケース
ケースはNZXTのH510 Eliteにした。
大きさはATX規格のマザーボードと320mmのGPUが入る程度。正面と側面が強化ガラスで出来ている。マザーボード背面やケース底面部分に配線スペースが設けられているため、初心者でも比較的綺麗に配線できる。
このあたりが標準で搭載されている。
- LEDとファンを制御するコントローラー
- LEDストリップライト
- LED付き前面ケースファン 140mm × 2
- LED無し天面ケースファン 140mm
- LED無し背面ケースファン 120mm
ケースファン
天面と背面ケースファンも、NZXTのLED付きのものに取り替えることにした。
同社製品なら、ケース付属のコントローラーにケーブルを接続するだけで済む。できるだけ同社製品で統一しておくと、後述するCPUクーラーも含めて設計が統一されていて設置が楽だし、調整用のアプリケーションも1つで済んで楽だ。
CPUクーラー
CPUクーラーは、同じくNZXTの簡易水冷クーラー Kraken Z63にした。
液晶ディスプレイが付いていて可愛い。CPUやGPUの温度を表示できるほか、任意のアニメーションGIFを表示できたりもする。
H510 Eliteでは次の二つの部品が共締めされており、更にブラケットがケース前面に固定されている。
- 前面ケースファン
- 前面ケースファン固定用ブラケット
これを一旦取り外し、
- 前面ケースファン
- 前面ケースファン固定用ブラケット
- CPUクーラーのラジエーター
の三つの部品を共締めするように変更し、再度ブラケットをケース前面に固定することでラジエーターを取り付ける。既設の配線済み前面ケースファンやブラケットを一度取り外して作業する必要があり、少し面倒な部分だ。
マザーボード
マザーボードはMSIのMEG X570 UNIFYにした。
次のような要求があり、チップセットの候補がX570かB550に絞られ、ASRock、ASUS、MSI辺りの製品が候補に入ったのだが、最終的にこの製品にした。
- ATX規格である
- 第3世代のRyzenのCPUを付けられる
- CPU無しで簡単にBIOSを更新できる
- PCIe Express 4.0でSSDを接続できる
- 黒系で主張の少ない見た目である
ハイエンド向けのマザーボードには何故か日本の小学生が喜ぶ裁縫セットのようなドラゴンの意匠が施されていることが多いが、その辺は結局GPUを付けると見えなくなることが多いのであまり気にしなくても良い。
このマザーボードには無線モジュールが付いているが、付属のアンテナを付けて使うと、その辺のBluetoothアダプタと比べても接続がすこぶる安定するようになった。最近Bluetoothの機器を沢山使うようになってきたのでこれは嬉しい。
現状X570搭載のマザーボードでRyzen 9 5900を動かすには基本的にBIOSの更新が必要になるはずで、USBメモリを利用して更新しようとしていたのだけど、BIOS更新済みの製品を届けてくれたため、この心配は杞憂だったようだ。
CPU
CPUはAMDのRyzen 9 5900Xにした。
これまでIntelのCPUを使うことが多かったが、今回はAMDのCPUに。
SSD
SSDはWestern DigitalのSN850 2TBにした。
M.2-2280 (接続端子がM.2で横22mm縦80mmという大きさの規格) で、PCI Express 4.0 x 4で接続できるやつ。MEG X570 UNIFYにはヒートシンク付きのM.2スロットが3個あるので、このうち1個を使う。
メモリ
メモリは、CORSAIRのVENGEANCE RGB PRO 16GB x 2のメモリキットを2つ注文して合計64GBにした。
販売店舗の商品説明ではDDR4-3200MHzと謳われていることが多いが、このメモリは定格の1.2VでのSPD Speedは2133MHzで、BIOSでXMPを有効化して定格以上の電圧で動かすと保証内で3200MHzまで出せるということになっている。
現代のCPUにはメモリコントローラーが内蔵されているため、メモリでどの程度の性能が出せるかはCPUに左右される。第3世代のRyzenでシングルランクのメモリを使う場合、デュアルチャネルだとDDR-4 3200MHzまで、クアッドチャネルだとDDR-4 2933MHzまでしか出せない。結論から言うと、32GB x 2のデュアルチャネルでDDR4-3200MHzで動かし、残りのスロットにはダミーモジュールでも刺しておけば良かったかもしれない。
実際、BIOSでA-XMPを有効化してデフォルトの2133MHzから3200MHzに変更したところBIOSが起動しなくなったので、CMOSリセットでやり直して大人しく2933MHzにしたところ無事動作した。
GPU
GPUはGIGABYTEのEAGLE OC RTX 3080にした。
RTX 3080でそこそこ評判が良いモデルの中で、黒系で主張の少ない見た目であるものを選択した。GPU界はスポーツカーのような雰囲気があり、ブランドロゴの主張が大きい製品が特に多い。その中だとこの製品の主張はまだ少ない方だ。NVIDIA Founders Editionが手に入るならそれにしたかった。もし白系のPCを組むなら、見た目も美しいGIGABYTE VISION OCを選んでいたと思う。
電源ユニット
電源ユニットはNZXTのE850にした。
電源容量は850W。設置しやすく、ケーブル類も操作しやすい。USBでマザーボードと接続すると、LED類と同様のアプリケーションで電源ユニットの状況をモニタリングできる。
自作PCを組むのは今回が初めてだった。前のPCは昔BTOで注文したものだったが、新しいPCにしてから大きく違いが分かる程度に体験が良くなり、道具に愛着も湧くようになって大満足だ。
PCの見た目を検討する上では、主にPCデスク周りの情報源にまとめたサイトをよく見ていた。部品の選定の際には、pcpartpicker.comにお世話になった。部品を候補から選んでいくと、互換性やレビューを表示してくれる便利なサイトだ。ここで選んだあと、Googleスプレッドシートで詳細な情報をまとめ、購入店舗の商品URLを記入したり、IMPORTXML関数で価格をまとめたりし、発注に役立てた。
ほぼ同様の構成で組み立てている動画 https://www.youtube.com/watch?v=zAbP6vfzhCM を予め見ておくと分かりやすかった。