『Backpack Hero』をやった

拾ったアイテムを容量制限のあるカバン内でやりくりしながら、ダンジョンの奥深くへと進んでいくゲーム『Backpack Hero』。2022年8月にSteamでアーリーアクセスを開始したばかりの、比較的新しいインディーゲーム。

何となしに遊び始めてみたものの、大人気ゲーム『Slay the Spire』の後追いとしてここまで面白いものが出てくるとは思っていなかったので、良い意味で裏切られた。探索や戦闘の流れは継承しているものの、カバンのやりくりという戦略が奥深いゲーム性を生んでいる。

カバン内でのパズルを解くという意味で『Baba Is You』に似ている部分もあり、ローグライク要素によりこのパズルが動的に生成される状況が生まれている。容量制限のあるカバン内でテトリスを楽しむという意味では『Escape from Tarkov』にも通ずるものがあるだろう。

現時点で性質の異なる4種類のキャラを選んで遊べるが、それぞれ仕組みが大きく異なり、新鮮な体験ができる。裏を返すと、最初はこの仕組みの理解にそこそこ時間を費やすことになるので、手軽に楽しめるというよりは、学習の側面が大きいようなゲーム体験になる。またアップデートも活発で、10月はハロウィン要素がゲーム内に大きく取り入れられたし、11月中には5種類目となる新キャラが登場するらしい。

一方で悪いところを挙げると、日本語訳が微妙(らしい)。雰囲気をより味わうため、自分は普段この手の作品を英語で遊んでいるので困っていないが、他人に薦めるにあたって気になるところではある。良い作品だと思うので翻訳に貢献したいが、制作側にそういう期待や窓口があるのかどうかはよく分かっていない。また、UI周りでの不具合が幾らか目立つ印象だ。面白い作品なだけに、これはなかなか勿体ない点だ。


自分は2022年11月から遊び始めて、1日1プレイでとりあえずハードモード (1から5まである) を一通りクリアしてみたところ。せっかくなので、初回のネズミのキャラのクリア時のカバンの様子を紹介したい。

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初プレイ時のカバンの様子がこちら。武器の周りに宝石を配置していくのが良いらしいぞということで、宝石集めに邁進していたところ、道中で宝石の効果を強化するアイテムを拾って大成功。

Hard mode 1

宝石で強化するなら全体攻撃できる使用回数の多い武器に盛った方がお得じゃね?ということで、ハルバードを強化して振り回す形に。この武器拾いやすくて、ビルドの過程も線形的で安定するので良いんだよな。魔法の強みもこの周でなんとなく把握。

Hard mode 2

初めて見たビルドを親だと思ってしまう習性があり、結局この回もハルバードを宝石で強化して振り回すことに。この作品は道中で徐々にカバンを拡張していくのだけど、配置条件が難しい代わりに利益も大きい貴重なアイテムが幾つもあるので、拾得時に対応できるよう受けの広さを意識して拡張していくことを考えるのが面白いところの一つだと思う。

Hard mode 3

毎ターン威力が16上がる槍を序盤に手に入れたので、防御を固めていった回。防御系ビルドの主な弱点は、防御を貫通してくる毒や呪いといった攻撃と、立ち上がりの遅さ(1ターン目に敵の数を減らせないことからいきなり大量のダメージを受ける可能性がある)なので、これを解消すべく攻撃時に自動回復する仕組みや、1ターン目だけ多めに動ける仕組みを導入した。

Hard mode 4

防具無しビルド。攻撃時にHPを回復できるなど、防具を付けていないときだけ利用可能な強いアイテムが存在するので、試しにこれを採用してみた形。毎ターン全回復できるので、最大HP分ぐらいならダメージを許容できる。とはいえ難易度が高いゲームモードでは最大HPがより減らされることもあり、リスキーな部分はある……ので、ダメージを受けたときに効果を発揮するハロウィンイベントのコンパクトな盾を採用した。

Hard mode 5

このキャラのハードモード最終回。相変わらずハルバードを強化して振り回している。このキャラは1キャラ目だけにバランス重視のビルドで上手くいきやすく、攻撃・防御・回復・金策と基本的なメカニクスを教えてくれる良いキャラだと思う。