rubocop-migration
rubocop-migrationというGemをつくった。
ActiveRecordのmigrationでハマりがちな罠を回避したり、記法に一貫性を持たせるための、RuboCop向けのCopをまとめたライブラリである。例えば、テーブルへの読み書きをブロックしてしまうようなMigrationの書き方を検知し、それがもし別の方法で回避可能なものであれば違反とする、といったCopが含まれている。
背景としては、先週にstrong_migrationsの話を見かけ、RuboCopから使える形で提供されていると便利そうだと思い用意した。実際、ほとんどのCopはこのライブラリの内容を参考に実装している。
異なる点として、strong_migrationsだと検知させるためにアプリケーションのコードに変更が必要で、またデータベースへの接続も要求される。一方で、rubocop-migrationはこの辺を要求しないという辺りが異なる。動的に情報を集められない分、対象のMigrationに関連するモデルファイルやdb/schema.rbがあればそれも静的解析して使っている。データベースに繋げないので、使うデータベースの種類は分かってもバージョンまでは分からないという問題があり、これには未だに困っている。例えば、MySQL 8.0以上では問題にならないコードを見つけたときなどに困る。「db/schema.rbにDBのバージョン情報も含めるのはどう?」とRails Discordチャンネルで尋ねてみたものの、特に取り合ってもらっていないので、これについてはまた別途Issueを立てて相談することにする。
rubocop-migration gemという名前について。元々5年前に同名のGemがあったのだけど、既に開発が停止されてリポジトリもアーカイブされていたので、作者に連絡して名前を譲ってもらった。感謝。