『Stray』をやった

猫が可愛いサイバーアポカリプスアドベンチャーゲーム『Stray』で遊んだ。

サクッと遊べて物語のクリアまで7時間程度。

誘導と演出が抜群に良かった。猫を中心に持ってくる視点の低いカメラで、HUDが無く没入感があり、しかし次に向かうべき場所が分かりやすいよう、良い感じの雰囲気で誘導されるようになっていた。例えば……向かう先のネオンの看板が薄く光っていたり、電源を入れるミッションをこなすと太い電線がぼんやりと光り、その電線を伝っていけば良いことが分かったり、といった具合。終始よくできていた。

200色じゃなかったのか

日本語版への翻訳も良く、違和感無く楽しめた。

NPCの台詞の量がまずまず用意されているのに、きちんとしている。話しかけなくてもいいけれど、話しかけるとちょっと面白いことを言ってくれるタイプのNPCが結構いる。おれの好きなタイプの、平和なNPC達だ。

道端の水を飽きるまで舐めたりできる

ボタン表記の対応も良かった。

PS5コントローラーで操作すると自動的にPSのボタン表記に変わり、またキーボードで操作すると自動的にキーボード表記に変わる。Steamのゲームをやっていると、基本的にはXBox的なボタン表記になるので、普通はPSコントローラーで遊ぶ場合は脳内で読み替えないといけない。✕ボタンとXボタンを脳内で置き換えると頭がバグりそうになる。しかしこの作品はPSボタン表記にも対応してくれていたので助かった。ありがたいことだ。

その辺にいるNPCが読んでいる、How to be a Ninja 5

登場人物達のデザインや世界観も最高だ。

奇抜だが、突飛すぎず、いい感じに「ありそう」なラインで楽しい雰囲気に仕上がっている。衛生環境とか考えると住みたくない感じの世界だが、ずっと見ていたい世界ではある。作り込みがとにかくすごいという印象を受けたが、一体どういう風にデザインしていったのだろう。

US配列だ

ゲーム中のオブジェクトは、神経質すぎると思うぐらい細部までつくりこまれている。上のシーンでは猫にキーボードを踏ませることができるが、きちんと足で踏まれた箇所のキーが入力されるようになっていた。Cyberpunk 2077を彷彿とさせるような徹底ぶりだ。

ふつうに怖い

かなりグロテスクな者達も出てくる。ジャンプスケア的な、大きな恐ろしい音と共に映像や出来事を突然変化させるような演出は無いので安心して良いが、しかしこの辺に全く耐性が無い人は少し注意が必要かもしれない。

おあつらえ向きの滑車

個人的には、FINAL FANTASY VIIにかなり影響された作品なのではと感じた。魔晄炉から滑落し……腐ったピザの下で暮らす人々とふれあい……下水道を進み……地下鉄路を越え……鉄塔に登り……滑車で降り……鉄骨を伝って廃墟の壁を登り……赤いレーザーの罠をくぐり抜け……カーチェイスをし……

くつろぎ中

個人的なお気に入りポイント。作中のいろんなところで、特に理由もなく座ってくつろぐことができる。くつろぐと良い感じにカメラが引いてゆったりした雰囲気になる。特に理由のない行動にも、意味はある。

めちゃくちゃ良さそうな集落

総じて、とても良い作品だった。

謎解き的な要素が少し難しく詰まる部分があるかもしれないものの、気軽に遊べるゲームなので、時間のできたときにぜひ。PS4、PS5、Windowsで遊べる。