『クロノ・クロス』をやった
ゲーム『クロノ・クロス』を遊んだ。
遊んだのは2022年4月7日に発売されたリマスター版の方。クリア時点でのプレイ時間は23時間。前作のクロノ・トリガーは何周も遊んでいて、友達と楽曲を演奏したりする程度には好きな作品である。
とにかく音楽と美術がすごかった。ストーリーの語り口は婉曲的で難解だが、面白かった。全体的にでこぼこしている不思議な作品という印象で、いかにもこの時代の作品らしい雰囲気がある。この時代のプレステ向けのゲームって何かこう、ポリゴン表現の類似性だけに留まらない、共通する独特な作風があるように感じて不思議なんだけど、なんなんだろうね。
本作はクロノ・トリガー2という位置付けではなく、あくまで未来の可能性の一つであると言われている。音楽や演出でファンサービス的にオマージュがなされている程度かなと思っていたものの、前作の登場人物もがっつり出てくるし、メインストーリーでも前作の出来事を土台としたSF的展開が語られることになるので、流石に続編ではないという言い分は厳しいものがある。これから遊ぶ人にも、前作を遊んでから遊ぶことを推奨したい。
クロノ・クロスのリマスターの良いところの一つ、疑似ドット化されたフォントに切り替えられること。最近の美麗化リマスターにありがちな、ゲーム画面は当時のドット絵を再現しているのにシステムのUIはつるつるの高画質で違和感が…、という問題が幾らか解決されている。
良かったところは次のあたり。
- すごすぎる音楽
- すごすぎる美術・グラフィック
- 不思議だが調和の取れた世界観
- 探索可能な要素やテキストの豊富さ
- クロノシリーズらしい、少しおどけた雰囲気の演出
- 戦闘システムやストーリーテリングにおける挑戦的な試みの数々
- 現代人に必要な倍速化機能
逆に、良くなかったところは次の通り。
- 隠された要素への誘導の乏しさ
- ボタン入力への応答性の悪さ
- リマスター版の動作品質
優秀な兄であるクロノ・トリガーが偉大すぎて霞みがちな印象を受けていた作品だけど、クロノ・トリガーが好きだったのでやはり遊んで良かったと感じた。インターネットにはクロノシリーズの開発裏話が結構転がっている (個人的にはこの記事とかが好き)。Chrono Compendiumというクロノシリーズ関係の情報全部集めてやろうじゃんというプロジェクトがあり、そこのInterviewsページにも色々載っていて、この辺の情報を読むのも面白い。