『OMORI』をやった

2020年に発売されたインディーズゲーム『OMORI』を遊んだ。

今年最も良かったゲーム作品の一つになった。まだ2月だけど。

良かったところ:

  • たのしい世界観と怖い世界観のコントラスト
  • キャラクター達のかわいさ
  • 道中のテキストの豊富さ
  • 心地良くたのしいBGM
  • 秀逸な日本語訳
  • 意外と面白い戦闘
  • 特徴的なアートワーク
  • さまざまな作品へのオマージュ
  • 飽きさせないボリュームとプレイヤーを前に進ませる魅力
  • 怖くても味わいたいと思わせる面白さ

良くなかったところ:

  • 戦闘のテンポの悪さ
  • ロールプレイとシナリオ分岐の相性の悪さ
  • 周回プレイのしづらさ

巷ではサイコホラーRPGと言われており、実際ちょっと怖いところがある。2014年の制作開始時点でのトレイラーを載せておこう。こういうの絶対無理、となる人は無理だし、そうでなければきっと乗り越えられると思う。

ストーリーと関係なくいたずらに驚かせたり、大きな音をいきなり鳴らしたりということはしてこないので、その辺は良心的だと思う。怖いところもあるけれど、9割ぐらいの要素は華やかなアートワークやふんだんに用意されたテキスト、心地良いBGMに彩られた、かわいらしい世界が広がっている。

たのしい日常と恐ろしい光景の対比という話で言うと、『ひぐらしのなく頃に』シリーズに通ずるものがあるかもしれない。また、怖い現実と向き合う・乗り越える、という意味では『リトルバスターズ!』なんかも近いところにあるかも。実際、ほんの少しではあるが作中ではkey作品に関する小ネタが存在したりもしていたので、開発陣の中に鍵っ子がいるのかも。(※とあるオブジェクトに触れると、誰が気付くんだというぐらい小さな音でCLANNADのとある曲の主旋律が流れる)

世界観的にはアメリカ寄りだけど、日本語訳も秀逸だったし、日本の娯楽文化に明るくないと絶対につくれない作品であると思う。いろんなゲーム作品や音楽作品へのオマージュが盛り込まれているので、遊ぶ人によって大きく形を変える作品であるとも思う。自分の中では、MOTHER的であり、ドラクエ的であり、クロノトリガー的であり、またkey作品的でもあるように感じた。

ストーリーを初めて知って飲み込んでいく過程が大事だと思うので、終始歯切れの悪い言い回しになってしまったが、遊ぶ人はネタバレには気を付けて、しっかり楽しんでほしい。