『Pokémon LEGENDS アルセウス』をやった
ゲーム『Pokémon LEGENDS アルセウス』をクリアし、無事ポケモン図鑑完成に漕ぎ着けたので、感想をまとめておく。
ポケモンのストーリーは大抵が図鑑の完成という研究を志して始まる一方で、ポケモンを使役して戦うポケモンバトル至上主義な価値観がゲーム内外共に存在していたように感じており、個人的にはこの微妙なズレにひそやかな不満を感じていた。しかし今作では、研究という大目的がしっかりと中心に据わっており、ポケモンを捕まえ、技を繰り出す様子を観察するという行為に具体的でたのしい意味付けが成された。この点だけでもかなり満足度の高い作品となっている。ポケモンが先、バトルが後だ。そういう意味では、今作が過去の時代を取り扱っているというストーリー設定もまた面白いところだと思う。
楽しめた点はこのあたり。
- 生態系の研究を中心に据えたゲームデザイン
- 3Dで描かれる表情豊かなポケモン界
- 捕獲の楽しさ
- 心地良く切り替わるサウンド
- ド派手な戦闘エフェクト
- FF10やブレイブリーシリーズライクなCTBの採用
- ポケモンシリーズとしては革新的な数々の変更
- 適切なボリューム感
楽しめなかった点はこのあたり。
- 単調気味な戦闘バランス
- 複数体での戦闘への違和感
- ボタン入力への応答性の悪さ
- ともしびの作り込みの浅さ
色々と勿体なく思うところはあるものの、総じて見ると素晴らしい作品であることには間違いない。革新的で挑戦的な、新しいポケモンの世界が創り出された。過去作までの様々なシステムを刷新したこと、ポケモン界を一から研究していくお話であることから、シリーズ初心者にこそ遊んでほしい作品だと思っている。