サイコロジー・オブ・マネー

サイコロジー・オブ・マネーという本を読んだ。

どんな本

どうすれば富を築いて裕福になれるかという筆者の考えを、お金の初心者にわかりやすく説明してくれる本。単なるお金に関する知識だけでなく、より良い人生の生き方についても教えてくれてお得な一冊。2020年秋に初版が出版され、2021年末に日本語版が出版された。自分は日本語版を、合計3時間かけて読んだ。

書いた人

書いた人は、モーガン・ハウセル。有名な経済新聞の元コラムニスト。経済や投資に詳しい。わかりやすく教えるのが上手い。

日本語に訳した人は、児島修。フリーランスの翻訳家。英日の翻訳が上手い。訳された日本語がとても読みやすい。

読んだ理由

読んだ理由は、今年の抱負の一つが「資産運用」であったこと、uiureoが良いと思う本として挙げていたこと、比較的最近書かれたものであったことなど。お金の話は新しいものの方が良いと考えた。

解釈

大事だと感じたところをまとめておく。

どうすれば幸せになれるのか。

自分の時間を自分で制御できるようになればより幸せになれると、筆者は言う。そのためにお金を貯め、使う、と。筆者自身も、お金に関する最大の目標を「経済的自立」としているという。

他人との富の比較では幸せは得られない。人はそれぞれに出自も状況まるで異なる。そのような異なる価値判断基準を持つ他人と、お金のことで競争すべきではない。特に先進国では、個人消費について他人の影響を受けやすいという。自分の幸福について、他人に左右されすぎないようにしなければ。

お金を得ることと、それを維持することは別物である。幸せであり続けるためには、裕福であり続けることが大事。一時的に裕福になることではなく、裕福であり続けることを目指すべきである。

投資で成功するには長く投資を続けることが一番大事だと、筆者は何度も繰り返す。そのためには、一見非合理に見える選択肢を取る必要もある。心理的な負荷によって投資を中断してしまうことは損失を招く。筆者は、「夜、安心して眠れること」を優先してお金の管理をすべし、と助言する。リスクを取りすぎないことも、誤りの余地を計算に入れておくことも、気持ちを和らげるために自分の好きな企業に投資するのも、すべては長く投資を続けるための戦略である。

こうしてまとめてみると、それはそうという基本的な話ばかりに見える。よく出来たプログラムを読んだときに、そう書くのは当たり前だろうというコードばかりに見える状況に似ている。正解だけで構築されたように見えるそれをゼロから書くことは、完成形から想像するよりも遥かに難しい。