劇場版SAO-P

『劇場版 ソードアート・オンライン -プログレッシブ- 星なき夜のアリア』を観た。

ソードアート・オンラインという作品では、フルダイブ型のVRMMO RPGというテーマを主軸に、これまで既に数個の仮想世界での冒険が描かれてきている。その中でも、1つ目の世界での最初期の話を前日譚的に描こうというのが、プログレッシブという外伝的シリーズで、これは既に小説やそのコミカライズ版が出ているのだけど、その第1話の部分を劇場版としてヒロイン視点で再構築したのが本作品である。

ソードアート・オンラインのことは、アニメ1期 1話・2話が本当に好きで、2012年の放送当時、1話を見た直後に原作小説を全て購入して一気に読んだ覚えがある。それ以来、どうにか記憶を消してもう一度新鮮な気持ちでこの部分を観られないものかと願っていたのだが、今日、遂にこの映画でその気持ちを満たすことができた。

できることなら、最初の舞台であるアインクラッド編をこのまま100クールやっていってほしい。放送当時は冗談でそうつぶやいていたが、プログレッシブというシリーズで第1層からの話が小説として描かれることになり、8年越しにそれがアニメ化されると発表され、その1年後の今日、遂にそれを劇場で目にすることができた訳だ。

2022年には続編も劇場版として公開されるらしく、今から楽しみだ。このまま100部作としてアインクラッド編を描いていってほしい。


ここから、作品内について少しだけ言及するので、未視聴の方は注意されたい。

1層のボス撃破後、ミトと再会したアスナがあっさりと別れるシーンについて。このシーンを初めて見たとき、「えっ、せっかく親友と再会できたのに、こんなにあっさり別れてしまうのか?さっき結構良さそうな雰囲気だったじゃん」と思ったのだけど、後から考えてみれば、これはミスリーディングを誘う (誘いがちな) 良い筋書きだったなと今では思っている。というのも、結局、二人は互いにもう修復不可能な関係性に遷移してしまったことを自覚しており、それ故にあのように別れたのだな、というように解釈できるためだ。そう考えることで、最初に別れてから再会するまでの二人の気持ちの変化についてより解像度が上がるはずだ。MMORPGにありがちな、人間関係における失敗の物哀しさを表現できる、良い演出だと思う。