『テイルズ オブ アライズ』をやった

テイルズシリーズの最新作、『テイルズ オブ アライズ』をプレイした。

オープニング画面より

非常によくできた、完成されたJRPGという感想だった。ストーリーの盛り上げ方の波も美しいし、まっすぐプレイしていて飽きさせない。人々を助けながら世界中を駆け回っているようでいて、全ての依頼をこなす頃にはおおよそこのゲームのほとんどの部分を体験できるように設計されている。システム面でも、快適にプレイできるよう本当に細かい所まで配慮されている。詰めの甘さを許さず、しっかり品質を上げようという気持ちが感じられる。

快適さという話で言うと例えば、いわゆるファストトラベル的なものが存在するので、"序盤は不便を感じながらも自分の足で歩き回り、中盤でようやく飛空艇が手に入って一気に探索範囲が広がる開放感……" みたいなものはこの仕組みでは感じられないかもしれない。この辺どこまで楽させるべきかという議論はありそうだけど、この作品で伝えたい魅力を損なわせず、新しい世代の若者達にもプレイしてもらいたい、という点で言うとこの快適さのバランスはとてもよく出来ていると思う。

個人的にシステム面で嬉しかったのは、すべてのNPCに会話済みかどうかのフラグが付くこと。それと、SteamでPS4コントローラーでプレイするときに、ボタン表記がしっかりとPS4コントローラーのものになること。こういう細かい配慮が随所に見られて体験が良い。

既に話したNPCかどうか判別できる

クリアまでは40時間程度、そのあとクリア後要素を色々やって実績をすべて埋めてプレイ時間は50時間程度。最初から最後まで非常に楽しんでプレイできた。唯一欠点を上げるなら、DLCをゲーム内で推しすぎだ。よく設計されている分、DLCの見せ方の悪さが非常に目立ったので、そこはどうにかしてほしい。


テイルズシリーズの1作目『テイルズ オブ ファンタジア』は1995年に発売されており、2021年9月発売の本作は、テイルズシリーズ25周年という節目を飾る作品にもなっている。

『テイルズ オブ ファンタジア』はたしか、友達の家で初めて見て衝撃を受けた記憶がある。当時小学生か中学生ぐらいで、自分はRPGではファイナルファンタジーやクロノトリガー辺りのスクウェアソフトの作品を好んでおり、同じクラスの大多数はドラゴンクエスト派。その中でこのテイルズという作品には、その斬新さもあって正直かなり "異端" という印象を感じていたと思う。スーパーファミコン向けの作品でありながら、オープニングに歌があり、音声が収録されたアニメ調の作風で、当時としてはかなり挑戦的な作品だった。

本作『テイルズ オブ アライズ』も25周年記念作品ということで、随所でその精神が受け継がれていると感じたが、しかし何よりシリーズ未経験者にこそプレイしてもらいたい作品だと思った。かく言う自分も、これまでそこまで熱心なテイルズシリーズのプレイヤーではなかったものの、本作には十分に惹きつけられた。クロスオーバー作品や次回作が出たら迷わずプレイすると思う。