SAO Alicization WoUを観終えた
アニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underground』を観終えた。
16話辺りまでは毎週の配信を楽しみにしながら見ていたのだけど、あるとき忙しい中でも追いつこうと流し見しようとしかけたところ、「あ、これ受動的に見ると絶対につまらなくなるやつだ」と何かを感じ取り、この作品を受け入れられる態勢が整うまで待つことにした。1ヶ月ほど経過したあたりで向き合う準備が整ったので、夏期アニメも終わり秋期アニメも数話目に入ろうかという時期になってようやく視聴を再開し、終わりまで見届けることができた次第だ。
個人的にソードアート・オンラインはアニメ版も小説版もアインクラッド編、つまりアニメ版的には1期の前半にあたるところにやはり思い入れが強い。各編にはそれぞれテーマ設定みたいなものが薄っすらと用意されており、アインクラッド編では「仮想世界で過ごした時間も本物である」ということが殊更に強調されているような印象を受けた。こういったテーマの提示と、それからこれは原作の構成でそうなっている事情もあるのだけど、それぞれの話が短編小説的にまとめられているという構成も、からりとした見応えがあって好みだった。
しかし最後まで見届けてから振り返ってみると、この2年にわたって放送されたアリシゼーション編はこれまでのベスト of ベストな全てが結実したその未来にあるものという意味で重く深い感慨があり、ここまで辿り着いた彼等・皆様・我々にとっての尊い祝福が感じられる良い作品だった。この作品も随分と大きなプロジェクトに育ってしまった感があるけれど、1期からの表現の型を頑なに守り続ける姿勢や、何かしらのテーマをもった物語にしようとしているところなんかは、この作品全体を通してすごく好ましく感じている点のひとつだ。
とか言ってたらアインクラッド編の前日譚的な部分を描く『ソードアート・オンライン プログレッシブ』のアニメ化が決まったようで、その後しばらくしてその第1話『星なき夜のアリア』の劇場アニメ化が報じられ、いいぞあと100クールやってくれという気持ちになっている。