Windowsへの回帰

開発環境をMacからWindowsに切り替えたことについて、実際どうですかと聞かれることが何度かあったので、そのときも話した現在の所感みたいなものを書き残しておく。

結論すると、移行後の環境をかなり気に入っている。

1996年のカリフォルニア州

2~3日は主にメタキー周りのキーバインドや見てくれの違いに戸惑い、幾らか離脱症状が出たものの、1週間もすれば流石に慣れてきて、最終的に、個人の用途ではMacを全く触らなくなった。開発環境がMacを前提としている仕事先があったり、貸与されたPCで作業する仕事先があったりするので、完全に触っていない訳ではない。

よくよく比較してみると、あると嬉しい便利機能がOSから提供されていることが多くて、これは意外なところだった。例えば、クリップボードの履歴を残しておいて呼び出せるようにする (Windows + Vキー) とか、ぶっ壊れたときに少し前の状態に戻す (システムの復元) だとか、スナップ機能 (Windows + 矢印キー) とか。細かい使い勝手の善し悪しはどうあれ、少なくとも作り手と同じ方向を向いている感覚がして安心する。

更に取り留めのない所感を羅列していくと、Winodwsはキーバインドが全体的にPageUpキーやHomeキーなどの存在を前提としているようなつくりになっているのを感じる。音声や画面の入出力周りが意外としっかりしていて、特にディスプレイ接続周りは問題が起きにくい。ゲームが沢山動いてたのしい。セキュリテイ周りにはなんとなく不安を感じる。Docker DesktopはMacのものより少し暴走しがちでかわいい。

面白かったのが、ある朝起きてMacの画面を見たら、なんか画面がぼやけて上手く映らないという症状を感じたところ。再起動したりHDMIケーブルを抜き差ししたりしてみた結果、実はただMacのアンチエイリアス効果を見慣れていなくて、ぼやけているように感じてしまっているだけだったという。Windowsは良くも悪くもはっきりしている。


今が移行すべき時期なのか、もう少し待った方が良いのかという話については、うーん、どうだろう。人によると思うので、物事を試すには今が常に最良のタイミングですみたいなことしか言えない。正直最近のMacからはなんとなく崩壊の足音が聞こえてきているような、薄っすらとした不安があったりもするけれど、未来のことについては何もわからないし、自分たちで良い環境をつくっていくしかないと思う。Macは幼い頃から慣れ親しんできたOSなので、これからもどんどん良くなっていってほしいし、一方で最近のMicrosoftにも新しい風が吹きつつあるのを感じるし、大いに期待している。

まあそういう情勢の考慮とかは正直どうでも良くて、新しいものを試すことは単純に楽しいので、暇があるならやるべき。忙しくて余裕が無いような人にはおすすめしないけど、何か面白いものを探している人にとっては完全に良いものだと思う。いろいろと課題が出てくるけど、それらを解決する過程で学ぶことも多い。別に何か高尚なことをしていたり、社会の問題を解決している訳ではないけれど、自分の問題を自分で解決していくという純粋な楽しさがあるし、そういう個人的なあれこれをブログに書いたりして分かち合うこともまた楽しい……とか書いていたらまたウェブ縄文時代みたいな結論に収束してしまいそうだ。

個人サイトの再興とWindowsへの回帰という二つのムーブメントが、ここにきてようやくの合流を果たし、自分の中で完全にRepublic of ウェブ縄文時代の流れがやってきてしまったようだ。