『ボイド・テラリウム』をやった

日本一ソフトウェアの『void tRrLM(); // ボイド・テラリウム』をやった。たまごっちと不思議のダンジョンを同時にやるような作品で、終末世界で見つけた女の子のお世話をしながら、ダンジョンを探索して食糧や建築資材を集めてくることになる。

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100点満点で点数を付けるなら、20点。他人にはおすすめできない。テラリウム周りのアートワークは良いけれど、語りがチープで勿体ないし、システムは不具合だらけで、出来は相当に酷い印象だった。

ゲームは頻繁にエラーで強制終了するし、大事なボス戦でアイテムもスキルも使えなくなる不具合が出るし、ラストバトルで操作を受け付けなくなって、ゲームを終了するしかなくなるような問題も起きた。クリアまで漕ぎ着けられて良かったと思う。レスポンスもやけに悪く、操作も快適とは言い難い状況だった。風来のシレンなどの不思議のダンジョン系の操作感と比較してはいけない。

良いところ探しをすると、レベルアップ時にランダムなスキルが発現するシステムはとても良かった。『Slay the Spire』でデッキを組むときのような楽しさがある。このゲームで最も光っている点がこれ。ストーリー上で、ロボットがランダムに進化していく設定への裏付けなどがあるともっと嬉しかったかもしれない。

それから、FF14でハウジング要素をそこそこやり込んでいたせいか、テラリウムの内装を飾り付けられる機能はとても楽しめた。苔や花、岩や家具などをかなり細かく設置でき、自分で箱庭を演出できる。儚げで美しいアートワークや世界設定と相まって、雰囲気のあるテラリウムを組み立てられる。自己満足であることを薄々自覚しつつ、愛玩用に動物を飼うことについて感じるような居心地の悪さを覚えながらも、せめてこの子が楽しく過ごせるようにと工夫を凝らしているときの感覚はたまらない。

しかし全体を振り返ってみると、光る要素が何個もあるものの、どれもいまいち上手く相互作用しておらず、重ねてシステムの酷い出来栄えで全てが台無しになっている、惜しい作品だと感じた。