『ライザのアトリエ 〜常闇の女王と秘密の隠れ家〜』をやった
ライザのアトリエがSteamで30%オフで売られていたので、購入した勢いで一気にクリアした。
とにかく初心者に優しい印象を受けた。実はアトリエシリーズの作品は今作が初プレイだったので、このゲームを選んでプレイすること自体も一種の冒険ではあった。振り返ってみると、全体を通してかなり良い体験ができたと思う。ゲーム内で出てくる要素の個々の説明がとても丁寧、かつプレイに関してもかなりの親切設計で、この割り切り方も好印象。錬金術のシステムも謎の中毒性があって良かったし、デス・ストランディングで配達依存症にかかっていたせいか、街の人々のお願いを聞くクエスト群も悪くなかった。
個人的に一番印象深かったのは、リアルタイムの戦闘で仲間から協力の指示が飛んでくるシステムで、初めてライザに話しかけられたところ。物語中、基本的には主人公であるライザを操作して進めることになるので、自分=ライザという視点で物語に入り込んでしまう。しかし戦闘時、ふと操作対象を別のキャラクターに切り替えてみると、今度は逆に、主人公から自分に話しかけられる構図になる。それまでの自分から自分に話しかけられるという展開に少しドキッとする一方で、いま操作しているそのキャラクターが主人公で、隣にライザが居るという物語もあるのだなと、ふとした瞬間に感じさせられる、良い演出だった。
台詞回しについて、作中で発せられる「冒険は、楽しいことや嫌なことに出会う俺のもので、他人に認めてもらうためのものじゃない」という言葉がかなり気に入っている。世界からするとちっぽけな、しかし当人からすると大きな一つの達成を迎えた後に発せられるその言葉は、この物語や、この作品のプレイヤーの物語にまで言及しているようで、心に残る一言だった。