『最後にして最初のアイドル』を読んだ

新人SF作家 草野原々による短編集『最後にして最初のアイドル』を読んだ。表題作に加え、『エヴォリューションがーるず』と『暗黒声優』の計三篇が含まれている。

評判は前々から目にしており、相当気になってはいたのだけど、最近読書のための時間が取れるようになってきて、ようやく読むことができた。期待通り、圧巻の出来だった。これはもっと早く読んでおけば良かった。

世界の果てまで届かんばかりに力強く風呂敷を拡げていく勇猛さにはもはや安心感すら覚え、拡げまくった風呂敷を三次元に精巧に折り畳んでいく様にもまた舌を巻かされた。何より、至るところに埋め込まれたシニカルな笑いの種と、それら全体を繋ぐ文章力の高さが、道中まるで飽きさせない。

作者と同じ時代を生きられていることに幸せを感じる。これから出る作品も楽しみだ。


Apple Smart Keyboard Folioを購入し、昨日からiPad Proを使って文章を書いている。この文章もそう。メモ帳に下書きを書いたあと、GitHubのテキストエリアにコピペして、最後に少しだけ手直ししている。かなり体験が良い。

打鍵感も悪くないし、複数のアプリケーションを行き来しづらい分、目の前の作業に集中できる。これなら全然iPadだけで作業が完結するし、何なら文章を書く作業だけなら、MacよりiPadの方が良いまである。