Tree of Savior 先行体験会&座談会参加レポート

8月30日に都内某所で行われた Tree of Savior の先行体験会&座談会に参加してきたのでレポートを。ネットでさがしても出てこないようなゲーム内の新情報とかはこの記事には書いてなくて、主にイベントでどう感じたかについて書いてあります。長いので要点だけ先に書いておくとこんな感じ。

  • あの頃の古き良きMMORPGが最近の技術で再構築されてる
  • 十分楽しめたしかなり期待してる
  • 10月のクローズドβで僕と握手

Tree of Savior is 何

Tree of Saviorは、簡単に言うと2D見下ろし型のMMORPG。Ragnarok Online (以下RO) の生みの親とも言われるキム・ハッキュ氏が独立して立ち上げたIMC Gamesが製作していて、巷でもポストROとしての前評判が高いやつ。IMC Gamesは2006年からグラナド・エスパダも作っているので、この名前を出したほうが分かりやすいかもしれない。今こういう状況であるというのをまとめたので参考にどうぞ。適当に調べたので間違ってるかもしれないけど許して。

  • 2011年5月 - 日韓NHN共同の発表会「EX2011」でIMC Gamesより「Project R1」として発表
  • 2013年11月 - 韓国のゲームの祭典「G-Star 2013」で「Tree of Savior」として正式タイトルを発表
  • 2014年2月 - 韓国国内で限定的なユーザに向けてテストを実施 (2月と3月中に複数回実施)
  • 2015年1月 - 韓国国内でクローズドβテスト1を実施
  • 2015年4月 - 韓国国内でクローズドβテスト2を実施
  • 2015年7月 - 韓国国内でクローズドβテスト3を実施
  • 2015年8月 - 英語版クローズドβテストを実施
  • 2015年8月 - 日本国内で先行体験会&座談会を実施 ← 今ここ
  • 2015年10月 - 日本国内でクローズドβテストを実施
  • 2016年内 - サービス開始予定

体験会&座談会の概要

初期状態からキャラクター作成からはじまり2時間ほど自由にプレイしたあと、予め用意されたLv150のキャラクターを使って同じテーブルの5人と1時間パーティプレイ。これは塔を攻略するクエストが用意されていて、他のパーティ達も攻略を進めていく中で同じマップを使って一緒に進めていく形でのプレイ。そのあと、座談会という形で感想を言い合ったり、運営や開発者の人達に参加者が質問を投げて回答してもらうQ&Aコーナーがあって終了。

13時から18時まであって、慣れない操作、時間制限、話しかけたいけどそこまでアイスブレイクしている時間も無い感じで集まってる参加者陣、あと参加者と同じぐらいの人数いるんじゃないかという数のスタッフに囲まれながらのプレイ、という感じで終わったあとはどっと疲れた。何かに集中して終わったーみたいな気持ちだったので良かった。

運営よさそう

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今回の参加者は25人ぐらい。結構少ない枠だったので当選してよかったと思いつつも、応募したけど参加できなかったという悔しい思いをしている人もいるわけなので、じゃあ自分が何が出来るのかと考えた結果いまレポートを書いている次第です。会場スタッフの人も20人ぐらい居て、今日日曜なのに大丈夫かな……明日は代休取ってくれ……とか要らない心配をしてしまうぐらいスタッフがいてサポートしてくれた。とにかくすごい気合い入っているのが伝わってきて満足度も超絶に高かったので、ネクソンのえらい人はもしこの記事を見ていたら部下を褒めてあげてください。

いま名前を出したようにTree of Saviorの運営は株式会社ネクソンさんなんですが、いやここでネクソンって言うと「あ、ネクソンなの……」って思う人達も一部いると思う。自分も実際メイプルストーリーとかをやっていた頃の印象のまま更新されてなかった、そりゃあ当時と比べれば会社規模も情勢も当然変わってきているわけで、スタッフの人と話したり説明聴いたりしてると会社としてもやっぱり成長してきてるんだなあと思った。そもそもユーザに悪い体験してもらおうみたいに考えている人はいるわけなくて、中の人達の話を聴いてると、この人かなりえらい立場の人だけどやっぱめっちゃゲーム好きなんだなっていうのが分かったりとか、こういう体験をしてほしいっていう哲学があるとか、まあユーザの前に立つ以上ポジショントークも含めているとは思うんですが会話の節々から言外に気持ちは伝わってくるもので、個人的にはすごい株が上がったので運営にも期待が持てるし、応援したいなあという気持ちになった。とにかく期待してるんで体に気を付けながらがんばってほしい。

参加者おもしろい

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ガチ勢っぽい人もたくさん居たんだけど、自分は特に前情報持ってなくて (前述した内容は終わってからこの記事を書く段階で調べたんで…)、先行体験会の情報がTwitterで流れてきたときに「へー、ROの新作みたいなやつがあるのか」という状態で臨んだぐらい。MMORPGは1年以上やっておらず、ゲームのクラシックなタッチも相まって久しぶりで懐かしいなあという気持ちになった。

参加者と話してると結構面白くて、そりゃあわざわざ先行体験会に来ているぐらいの人だからやっぱりゲーム好きな人がたくさんいて、初対面で無難な共通の話題さがしていくと自然とゲームの話になるんだけど、当人が認識してるのかどうか分からないけどやっぱりゲームに対してプレイヤーとして何らかの強い気持ちがあって、それが人によって少しずつ違う。 何らかの哲学とかそういう高尚なもんではないんだけど、純粋に「楽しみたい」という言葉1つ取っても、何が楽しいかというのが少しずつ違うし、何気なく会話してるだけでもそういうのが少し感じられて良かった。写真は遠方からはるばる来られた宇宙人の参加者の方で、終了後に会場の写真を1枚撮っておこうとカメラを向けたところポーズをいただきました。

クラシックな見た目、ハイエンドな技術

昨今の美麗な3Dモデルを駆使したMMORPGとは毛色が違っていて、Tree of SaviorはROのようにクラシックで可愛いタッチの2Dの見た目。見た目がクラシックだからと言って決して楽をしているというわけではなくて、想像するにまずキャラクターデザインをつくって、デフォルメして、3Dモデルを起こして、CGアニメーションをつくって、それからドット絵風の2Dに落とし込むわけだから、寧ろ相当な労力が掛かっているだろうと思う…。ROのようなMMORPG黎明期の作品を現在の知識や技術を持って再構築したような作品であるということを製作陣も言っていて、「ゲーム自体はクラシックに、サーバーなどはハイエンドに」というコンセプトだという話だった。

あと「どのゲームなのか見分けが付かないようなものではなくて、パッと見ただけでこのゲームだと分かると良い」という話があった。確かに特徴的でパッと見てわかる感じの見た目で、なるほどという感じ。他に共感できた話としては、「キャラクターの背中が見えるビューよりも、少し移入しやすい3人称視点のほうが良い」という話があった。これについても、プレイしているとキャラクターの表情がよく見えるなという体験があり、なるほどこういうことかという気持ちに。アートディレクターのMAGGIさんという人のコンセプトアートが個人的にはわりと好みなのだけど、この辺は人によって好みの差が出るのでなんとも言えないかも。Twitterで絵もよく公開されているので好きな人は https://twitter.com/8888MAGGI8888/media とか見るといっぱい見れるよ。

職能の振り分け具合が魅力的

この辺はもう既に過去のクローズドβの情報とかで出ているはずなので目新しいことでは無いんだけど、職業について。最初に選んだ4つの1次職のうちから、2次職、3次職という感じで派生していくシステムになってるんだけど、80職ぐらいバリエーションがあるというのが良かった。例えば某MMORPGとか3つしか職業ないのに既にかなり偏りが出ていて、こういうのバランス調整のデザインがすごい難しいと思うんだけど、発想が逆で (いや逆ではないのでは?)、それぞれの職業に全然違うことをさせるようにして比較が発生しないようにしているらしい。例えば攻撃できないけど敵の攻撃を止められる職とか、特殊な矢を生産できるけど自分では使えないとか、あと面白いやつだとギルドを設立できる職がただ1つだけ存在するとか。生産職もあるけど6次職あたりでようやくなれるみたいな感じで、この辺の職能の振り分け具合が魅力的な要素の1つだと思う。

座談会で出た質問と回答など

座談会としてプロデューサー兼ディレクターのキム・セヨン氏を交えたQ&Aコーナーがあって、一応簡単にメモっといたので幾つか紹介。そのままの発言を記載しているわけではないのでそういうつもりで見てもらえると。

  • Q. パーティプレイとソロプレイとの棲み分けはどうなる?
    • A. 個人的にはパーティプレイを楽しんでほしいが、他のクローズドβテストの意見を聞く限りだとソロプレイの要望も強く、ソロプレイもケアしたいと考えてる
  • Q. PvPはある?
    • A. 5対5みたいな対戦形式のやつを考えてる。やりたい人だけが出来る方式。寧ろPvPについてどれくらい要望があるのか知りたいので教えてほしいという気持ちもある
  • Q. ボスに弱点とかそういう面白要素はある?
    • A. 例えば属性吸収がある。今回のボスだと火属性の攻撃をすると吸収されてしまっていた (が炎攻撃ガンガン飛ばしてる人がちらほら居てちょっと残念だった...)
  • Q. ギルドある?
    • A. あるある。自分だけの拠点、共同生産システム、ギルド専用のミッションなども考えている。唯一テンプラーという職だけがギルドを設立できる (←マジかよ)
  • Q. プレイヤー内でのランキングみたいなのはある?
    • A. Tree of Saviorではプレイヤーの様々な行動履歴を取っていて、冒険日誌にトロフィーシステムみたいなものがあるが、そこにランキングが掲載されたりする
  • Q. フィールドボスとかいるの?
    • A. いるいる。こっそり居るんでよろしく頼む
  • Q. 生産職ある?
    • A. 例えばアルケミストという職がある。生産職になると全く戦闘できないというわけではなくて、戦闘効率が落ちるという感じ
  • Q. アバターのカスタマイズはどれくらいできる?
    • A. 2D表現ということで難しい場合もあるが、それでもいろいろある。ゲーム選択時に選択できるやつの他に、武器の見た目を変えるとか、クエストを介して見た目を変えるとか、転職によって見た目が変わるとか。キャラの成長によって変化していくのを楽しんでもらえればと思う
  • Q. アートディレクターのMAGGIさんはどう抜擢したの?
    • A. もともと大切な仲間の1人だった。グラナド・エスパダのときも一緒に仕事をしていた
  • Q. ネクソンの運営に不安の声もあるが? (←会場の胃が痛くなる質問)
    • A. 設立以来ネクソンも会社として段々成長してきているし、いまは良いチームになってきている。手前味噌ながらTree of Saviorに対してはすごく良いサービスを提供できると思うので期待していてくれ。
  • Q. サントラは出る?
    • A. 音楽に関してはすごく力を入れている。グラナド・エスパダのときもとても力を入れていたが賞を逃して悔しい思いをしたし、今回はその悔しさをバネに更にがんばっているというところもある。サントラを出すかどうかはまだ未定だが、ゲーム中に再生する圧縮されたmp3よりももっと良い音源で聴いてもらいたいし、提供できるとよい。

最後に

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今回のイベントの最後に日本でのクローズドβテストの日程が発表されて、明日から日本の公式サイトで募集が開始され、10月1日からクローズドβテストが実施される とのこと。自分も参加する予定なので、もしこの記事読んでちょっと面白そうだなあって思った人は応募してみると良いんじゃないでしょうか。写真はお土産にいただいた木です。長くなりましたが現場からは以上です。ありがとうございました。