デスク遍歴
年の瀬なので、これまで作業するのに使ってきたデスクの遍歴について書く。
2011
これは3年前、大学生のときの実家の自分の部屋。インターンで得たバイト代をほぼ全部使って購入したMacbook Air 11inchと、Acerの大きめのディスプレイ。隣に転がってるヘッドフォンはAKGのK701で、けいおんで使われて流行ったのがきっかけで急に売れ始め理解できないまま業者が大量輸入するもそこまで売れず、抱えた在庫への不安から価格が一万円代まで下がった一瞬の隙を突いて買った。机は中学のときに親にもらったやつで、姉が一人暮らしを始めて余ってたのを貰い受けて二つ繋げて使ってた。ディスプレイとヘッドフォンと机は今も全く同じものを使ってる。右側にMacbookを置いてトラックパッド代わりに使うというのも今と変わってない。
部室
これは大学で所属していたギタークラブの部室の机。ここでよく譜読み (うちの部活においては音がどの指に対応するかを確認したりする作業のこと) したり、録音した音源を皆で固まって聴いたり、編曲したりしてた。自分は舞台進行を決めるステージマネージャーという役職に就いていたから、「全体が150分の演奏会だから、小休憩4回で、1アンサンブルあたり平均4.5分、合奏が両校20分ずつ、そうすると移動とステージ転換に、あれ、10分しか残らない…」とか、「このアンサンブルの照明の色はフラメンコだし熱いやつがいいけど、1つ前が赤色だから暖色系で別の黄色で…」とか一晩中よくこの机で唸ってた。アニメーション制作会社の制作進行を担う新人を中心にアニメ業界を描く作品がいま丁度放送されてるけど、その調整とか段取りで忙殺される感じとかが自分が舞台進行やってたときにすごく似てて、見てて親近感を感じると共に胃が冷たくなる。話が逸れたので強引にいい話で戻すと、部室も机もすごい狭かったけど、狭いのもまた価値の一つだったように思う。
サークル
部活以外にも幾つかの有象無象に所属していて、これは自分でつくったやつ。部屋に炬燵があってそこでよくカタカタしたりジャラジャラしたりしていたのだけど、この日はちょっと気分を変えて外にでも出てみましょうということで大学の中庭で作業していた。作業環境はiMacの21 inchのやつ。このサークルの界隈で初めてプログラミングを覚えたので、プログラミングの原点はこの辺りにあるかもしれない。色々なものが進捗ダメで泊まり込んで吐きそうになりながら作業しては、5時頃に明るくなってきたら寝てしまってて、8時頃に登校してきた人に揺り起こされて講義を聴きに行くという感じだった。
バイト
はてなでバイトしてたときのデスクの写真無いか探し回ったけど全然無くて、かろうじてあったのが、クリスマスにけいおんグッズが配られたときに皆が机の上でグッズを奪い合っているやつ。載せといてあれだけどこの写真まるで情報量が無い。この机、インターンのときに必死になって若干口論になりながらペアで作業したり、この机でランチ食べてるときに初めて社員の人に話しかけられたり (なかむらさんは最近どういうものを観てるんですか、というまるで当たり障りがないかのような質問だった)、思い起こせば色々と何かが出てくる。
実験室
これは研究室…の実験室の写真。知的照明の研究室に所属していて、この部屋には十数灯の4色LEDが設置されていた。部屋に備え付けられたセンサー類の値を使いながら、状況に合わせてこれを制御するような実験をやっていたときのもの。このときはiPhoneアプリで色や明るさを自在に操作できるものを作っていた。今でも自室の天井照明や間接照明は自分で操作できるやつにしてて、PCから照明を操作してると研究していたときのことを思い出しそうになる。思い出しそうになるが、何となくつらい気持ちになるのではないかということで歯止めがかかって霧散する。
研究室
これは研究室の自分のデスク。同研究室では検証しやすいログデータが大量に集まることからかGPGPUの研究も盛んで、これは複数のMacbookを同じネットワークに接続して、簡単に全てのGPUとCPUリソースを1つの計算に注ぎ込めるようなシステムをつくっていたときの実験中の写真。とにかく大変だったけどいい経験だったというほかない。同期や先輩は元気でやっているだろうか。これ見てるやつ今度飲みに行くぞ。
庭
高校から京都に通っていたけれど、川とか、寺とか、庭っぽいところで転がっているのが好きだった。他に御所とか細道とかを何も考えずに歩くのが好きだったので、一緒に居た人には退屈させてしまったかもしれない。これは京都リサーチパーク町家スタジオというところで、縁側でコード書いてたときのやつ。あんまりデスクに座って作業するのは好きじゃなくて、外に出るほうだった。意外かもしれないけど元々運動はよくするほうで、しかしプログラミングを始めてからあまりそういうこともの出来なくなったので、その反動を外に出て作業するという行為で吸収していた。
2012
ここで会社に入る。社内では特に窓側のソファスペースが好きで、少し腰を悪くしてからはここでよく作業していた。Macbookの上にキーボードを載せているのは、JIS配列のMacbookをどうしても買ってもらえなかったので、仕方なくJIS配列のキーボードを載せているという状態。この後少し練習したら慣れて、英字配列でも無刻印HHKBでもかな入力で問題なく作業できるようになった。しかしながら、脳内で思考する言語、入力方式、キー配置が上手く繋がっているときの方が作業感が良いということにつけては確信があるので、家ではJIS配列のMacbookを使い続けている。
2013
社内ではThunderbolt Displayを使わせてもらっていたが、自宅に帰るとその分ディスプレイがしょぼくて格差を感じる羽目になる。そこで、めちゃ高い上にゲーム機とも繋げず汎用性のかけらもないくせにと思いながら苦悩の末自宅にもThunderbolt Displayを買った。このとき預金通帳と持株総額を見ながら生涯年収と今後の資産運用について二週間ぐらい悩み続けたあと、古くなったCinema Displayの落札相場を見て気持ちが楽になった結果購入に踏み切ったのだと思う。Thunderbolt Displayは今も使っている。LANポートが付いていてディスプレイに接続するだけで有線LAN経由でネットワークに接続できるところ、USBポートが4つ付いているところ、本体が大きくて重い分スピーカーから意外といい音がするところが気に入っている。
2014
現在はこういう状態。最近Macbook AirからMacbook Proにしたので、Thunderbolt出力に加えてHDMI出力も出来るようになり、昔使ってたディスプレイも加えて最大3枚使えるようになっている。とは言え普段はThunderbolt DisplayとMacbook Pro本体で合わせて2枚しか使っていなくて、デザインとか長時間のコーディング作業とか、つまり本気出すときしか使わなくなってる。3画面は捗るけど、短時間でとても消耗する。首回すより画面切り替える方が楽。左の画面はPS3に繋いだり、作業中でも常に表示の変わらないチートシートのようなものを置くことが多い。最近缶コーヒーがデスク周りに溜まりがちで荒れてる。最近のブラックの缶コーヒー随分おいしくなったよね。家から帰るときカイロ代わりについ買ってしまう。
引いて見るとこんな感じ。照明のルータがLANに接続されていて、それぞれの照明に対してPUTリクエストを送ると色と明るさが変わる。いつもは大体薄暗くして、床に置いた照明と天井照明が微妙に色を変えて暖かめの色を出している。外が暗くなってきたら部屋も合わせて暗くしたり、寝るときiPhoneから消せたりするのが地味に便利。最近、誕生日に大きいカピバラさんをもらったので嬉しがってデスクの近くに置いてる。贈ってくれた人ありがとうございます、大事にします。名前はpom.xmlになりました。
おわり
ディスプレイ遍歴 - 9mのブログで「みんなのディスプレイ環境見てみたい」と言っていたので書いてみた。他の人のデスク環境も気になるので良かったら皆さんもこの機会に振り返りましょう。